赤岳鉱泉行者小屋

お知らせ

自分の判断ミスで尊い命を危険にさらしてはならない

March 17, 2025

南八ヶ岳近況報告20250316

赤岳鉱泉 (標高2,220m)

最低気温 マイナス13℃

最高気温 マイナス4℃

積雪 90cm〜110cm

 

赤岳鉱泉周辺では、土曜日の昼から日曜日の昼まで降り続いた雪により、20cm弱の湿った新雪が増えました。

 

昨日の午前は、赤岳鉱泉で風速10m超の強風と吹雪が吹き荒れる厳しい天候でした。

 

赤岳鉱泉から上の登山道にある斜面や吹き溜まりでは少なくとも20cm以上の湿った新雪が元々存在していた雪面に降り積もっている可能性が高いです。

 

今後の気温変化や陽当たり、そして更なる降雪によって雪崩発生の可能性が高まることがあるので、雪の状況をご自身の感覚と経験から判断して、雪崩に遭遇しないような最善の行動をとっていただきたいです。

 

もし雪崩に巻き込まれた際には捜索してもらえるように、必ずアバランチビーコンを携帯して入山してください。

 

最後に、昨夏から今冬にかけて深刻に捉えている問題があります。

 

YouTubeや山行記録アプリを閲覧して、私でも簡単に登れそうな山やルートだから登ってみようと思い立って実際に登ったところ、結果的には経験不足や体力不足が原因で道迷いや遭難を誘発してしまう事例が発生しています。

 

間違えても上記媒体のことを批判しているわけではないですが、何事も常識的な活用方法や正しい向き合い方があると思います。

 

山は誰のものでもないしどこの山に登ろうが個人の自由です。しかし、山の難易度や現況を確認して、自身の技量や体力と照らし合わせながら、事前の山行計画を練ることは当たり前のことです。

 

遭難した際には電話で街の救急車を呼ぶ感覚と同様に救助要請を行えば簡単に助けが来てくれると考えている方がいますが、それは間違った認識です。

 

遭難救助に向かう際の状況は、厳しい気象条件なことが多いです。しかも、その状況下で救助隊員は安全に留意しつつも二次遭難のリスクを背負いながら命をかけて救助現場へ向かいます。

 

一昨日から昨日に赤岳で発生した遭難救助事案でも、20m超の強風と吹雪が吹き荒れている中で、赤岳北峰から赤岳天望荘の間にある登山道の雪面に雪崩が発生する可能性のある亀裂が入っていた状況でした。地蔵尾根にある雪面の斜度もキツく、降り積もった新雪が深く重たいという通常であれば登山することが好ましくない悪条件でしたが、救助活動だったので安全に留意してリスクを背負いながら救助に向かいました。

 

山岳救助隊員の皆様、救助活動にご尽力いただきありがとうございました!

 

一人の甘すぎる認識と判断ミスが引き起こした山岳遭難によって、何人もの尊い命を危険にさらす結果になることがどれだけ愚かなことかよく考えていただきたい。

 

◆ご自身の技量と経験に見合ったルートの選定

◆変化していく状況に対応できる冬山の装備

◆凍傷と低体温症に注意した服装の選択

 

人に迷惑をかけないで安全に登山を楽しむという当たり前のことを念頭に置いて、万全な準備と慎重な行動を心掛けていただくようお願いいたします。 

この記事のリンクを開く
お知らせ一覧へ