赤岳鉱泉から上にある中山乗越を経由して行者小屋、硫黄岳、赤岳、阿弥陀岳方面に登る際には樹林帯に着雪ではなく凍結箇所が広範囲で点在していますので、必ずチェーンアイゼンを携帯していただき、適宜で装着することを推奨します。
チェーンアイゼンを持ってくることを忘れてしまい、赤岳鉱泉から上に登ろうと試みたけど引き返してきている方も見受けました。
また個々の歩行技術レベルによって変わりますが、斜度がきつい登山道ではチェーンアイゼンの短い爪だけではスリップして滑落又は転落する危険性があります。
冬山で使用する12本爪アイゼンを装着した方がより安全に上り下りできる場合もありますので、12本爪アイゼンの携帯を推奨します。
森林限界を越えた稜線では、着雪と凍結箇所は横岳周辺と日陰を除いて、ほとんど無い状況だそうです。
ニュースで報道されているように、他の山域では装備不足や技術不足で遭難事故が多発しています。
ゴールデンウイーク前半の傾向として、南八ヶ岳でも現況のコンディションにそぐわない軽装備でお越しいただいている方や、驚くほど遅くに登山道を歩いて下山されている方など、様々な観点から心配だと感じてしまう方を多く見受けます。
街から八ヶ岳連峰を眺めると岩稜帯には雪がほとんどないという印象を受けますが、まだ春山から夏山に移り変わっている時期なので、標高2000m以上の樹林帯には広範囲で凍結箇所が点在しています。
5月に入りましたがまだ朝晩の外気温は0℃前後を推移していますし、昨日のように日中でも雪が舞う時があります。
ぜひとも慎重に思慮深く、安全第一でゴールデンウイークの八ヶ岳登山を楽しんでいただきたいです。